私はキヤノンの一眼レフを使っています。よく使う望遠レンズは「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」という白レンズです。取り回しやすい焦点距離で便利に使っています。
写真のように、対応する三脚座も持っています。
キヤノンの白レンズはその白さがかっこいいもの。ですが、通常の黒いレンズと違って、この白さは塗装によるものです。よく使っていると部分的に剥げてきてしまうことがあります。
たとえば私の持っている白レンズは個体番号の00の上の出っ張り部分が剥げていました。このような小さなキズに始まって、レンズ・三脚座はだんだんと痛ましい姿になっていきます。
この記事ではこのような小傷を修復するための塗料について調べてみました。白レンズの塗装ハゲに悩んでいる方の参考になれば幸いです。
レンズの傷を補修する塗料はほとんどない
かつてはエツミから唯一、このような傷の補修用の塗料が売られていました。白レンズの補修用のペイントキット「ホワイトレンズペイント」です。
ですが、これは2018年までに製造中止。現在は入手することができません。
また、本家キヤノンの製品レビューを見ても、小傷の再塗装をするメンテナンスサービスは行っていないという情報が得られました。
キヤノンの白レンズは「白」というものの、若干灰色みがかかっています。ですから、市販の白い塗料をそのまま塗っては逆に目立ってしまうでしょう。
そんななかで、唯一見つけたのはこちら。「ぺいんと工房」というお店が出している補修キットでした。
でもなんか怪しいお店な感じも……(笑)
このお店はカメラレンズに限らず、車のホイールやボディカラーの色をコピーして販売しているようです。ネットで調べても評判はまったく出てきません。ますます怪しげ。
補修塗料を買うまでもひと苦労
リンクのように、キヤノンの白レンズ補修液も「旧型 1型」「新型 2型」「3型」の3種類がラインナップされています。しかしどのレンズが何に対応するかは書いていません。
しかも「3型」と「新型 2型」はどちらが新しいんだろうかと心配にもなります。
確かに、古い白レンズと新しい白レンズは色が異なります。これは日焼けや経年の影響だけでなく、そもそも塗料が違うからですね。
私が持っている白レンズはどの色なのかを知りたい。そう思って情報を調べてみると、キヤノンの白レンズの色は2018年に一新されていることがわかりました。
私の持っている「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」は2010年の発売。ですから最新のカラーではありません。そして新しく出たレンズはIII型ですので、おそらくこれが「3型」であろうと当たりをつけました。そこで今回は「新型 2型」の塗料を買いました。
届いた商品には「2」と書いてありました。
ちなみに、普通の茶封筒に入って届きました(笑)。個人でやっているのかな。
「ぺいんと工房」の白レンズ補修塗料を使ってみた!
結果は画像で見てください。実際に効果を確かめるまでは私としては半信半疑でしたが、色は驚くほどにピッタリ。
まずは先ほどアップした傷の写真を再掲。
そして塗装後がこの通り。「00」の上にあった傷がきれいさっぱり消えています。
なお「CE」記号の上のあたりで色が変わっているように見えますが、これは光の反射の加減です。ここには塗料を塗っていません。
また,1度塗りでは少し跡が残った傷(手前のリングのすぐ下中央)も――。
見事に同じ色になりました。
三脚座は1度塗りですが、金属が見えていたときからはかなりの改善。もともとは黒線の右下のあたりに数ミリの塗装剥げがありました(Beforeを撮影し忘れました)。
白レンズの塗装補修の注意点
塗装のコツは厚塗りをしないことです。塗ってみて表面が盛り上がるような状態であれば、ティッシュのようなもので軽く表面を拭うようにして、なるべく薄く塗ることがきれいに仕上げるコツです。薄すぎたら塗り重ねることができますが、塗りすぎると挽回できません。
ただし、液が固まり始めたら触ってはいけません。少し遠目に見れば目立ちませんから、ちょっと失敗したと思ってもそれ以上手を出さず、きっぱり諦めましょう。固まり始めた状態で触ると余計に失敗する可能性が高まります。
なお、今回は私はレンズの色がピッタリでしたが、色の見え方には個人差があります。また、ロットによっては若干のずれが生じる可能性はあるでしょう。
また、レンズの保管状況によっては経年劣化でレンズ側の塗料に色変化が生じている場合は補修液との色の違いが出てしまうかもしれません。そのあたりもご注意ください。
ですが、私としては今回の買い物は予想以上でした。ここまできれいに色を合わせているとは驚きですね。
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